極度のストレスが力を与えるヒートショックプロテイン
危機的な状況が驚異の力を生み出す事が分かっているヒートショックプロテインですが、酒寄さんという日本人の方の例をご紹介したいと思います。
酒寄さんは、高校3年生の春に髄膜炎という病気にかかり42℃の高熱に見舞われました。
医師からは「例え助かったとしても脳に後遺症が残り、失明してしまうかもしれない」と言われていました。
その後数か月が経ち何とか一命は取り留めましたが、やはり後遺症に悩まされる結果となってしまいました。
2.0だった視力が0.1にまで落ちてしまったのです。
しかし、後遺症が危ぶまれていた脳には何の支障もなかったどころか、本一冊の内容や会った人たちの顔と名前など、一度見ただけですべて覚えられるようになっていたというのです。
もともと勉強が好きではなかったのに、そこから猛勉強して東大の理数系学部に現役で合格し、その後も大学院へ進学し、物理学の分野で博士号を取るにまで至ったのです。
視力も最終的には1.0まで回復していたといいます。
42℃という生死をさまようような危機的ストレスが、ヒートショックプロテインの生成を促進し、このような奇跡としか言いようがないような驚異の能力を引き出したのです。
2021年08月23日 16:20